フィンガーボールの話のつづき/吉田篤弘 [本]
吉田続きになっちゃったな。
そういえば、書店でも文庫本隣通しに並んでいた。
ちょっと前に読んだ吉田篤弘さんの本が、今の心の状態に合っているような気がして、
もう一冊読んでみた。
大当たり〜!!!
どうやら、この作家は、それぞれちょっとづつリンクさせながら、本を書き続けている
ようで、前に読んだ「つむじ風食堂の夜」を書く事を考えているような話から、本書は
始まる。他の本もちら見をしたら、この「フィンガー〜」に出て来る先生が居た。
こうゆうの好き。
そして、本書は、ホワイトアルバムを巡る物語が、話の中心である。
これが!たまらん!!
上手い!楽しい!静かなワクワク!
音楽小説として、とても気持ちいい。
ビートルズというグループは、やっぱりしょうもなく、すごいバンドである。
音楽を進化させ、文化を進化させ、デザインを進化させてきたのだな。
ここの出て来るホワイトアルバムのナンバリングの話は、初めて聞いた。
俺が知らないだけで結構有名な話なんだろうな。
デリコのナンバリングは、これの真似なんだな。
それと真っ白なジャケット。それだけで話が膨らんでいくだろうな。
筆者は、1962年生まれなようだから、ギリギリ、このアルバムに間に合ったのかも
知れない。実体験が、もしかしたら、入っているのかもしれない。
この人の文章というか、トーンの気持ち良さは、すごい。
木漏れ日の中を歩くよう、というか、理想とする春と秋の心地よさのような文章である。
今、心と身体がこれをとても欲している。
これを読み始めて、ホワイトアルバムを探して、中古CD屋のレコードとCDのコーナーを
覗いているんだけど、置いてないですね。ホワイトアルバム。
一度は、たくさんの中古品もあったのだろうけど、そこから又、価値が出て来てしまっている
のかなぁ。欲しいなぁ、自分だけのナンバリング。出来ればレコードで。
気を長く持って、探そう!
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