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グーグーだって猫である [映画]

猫の映画である。街の映画である。そして、人の映画である。

元々漫画である作品なので、なんというか、ある程度のチカラワザは、ある。
(楳図かずおとか、追いかけっことか、殺陣のシーンとか)
でも、そのチカラワザを越えた地点に到達しているカタルシスが存在するので、
映画として、「いいんだなー」と思える。
俺にとってのカタルシスは、チアのシーン。
脈絡とか流れとかを越えて(でも越えてなくて、感情を表すシーンとして脚本の流れからはとても素直)ぶち抜けてる。
映画っていいなー。って思えた。
チカラワザのシーンも、脚本の大きな流れから行くと、とても素直ですばらしい脚本です。

ただ、悲しいかな気づいてしまった事。
俺は、猫という生き物を理解出来ていないようだ。
そこの部分で最終的な感情移入が出来なかった気がする。
「かわいいねー」という見方だけでは、何も見えて来ない気がする。
逆に言えば、猫を飼っている方には、たまらなく入って行ける映画なんじゃないだろうか。

街の部分も、、、ちょっと違った。。。
私は吉祥寺の住人なので、説明はいらないし、場所はほとんど知ってるしで、
画の切り方が自分なら全然違う。特にビル等をメインの風景のショット。
(但し、井の頭公園に関しては、ガチっと綺麗にハマった)
ムチャクチャ言うけど、説明ショットを省いた吉祥寺住人バージョンを作って欲しい。
(その代わり、エピソードを増やしてね)

人の部分。
出演者の人選は完璧!!これはすごい!!
言い出したらキリが無くなってしまうけど、特に上野樹里という女優は、やっぱり「持ってんなー」
って思った。女優になるべくしてなった人だな。
あと、サバの女優さんも気になりますね。不思議な人だった。
上でもちょこっと書いたけど、脚本の流れがとても素直で、これが脚本!みたいな凄さがあった。
人の感情が素直に動いていく。動いていく時にチカラワザ(と呼んでしまったけど)の喜劇シーンを
入れる事で素直になった。漫画を未読なので、あまり勝手な事は言えないが、このようなエッセイっぽい
漫画を映画に興すとしたら、このようなやり方が、一番素直だったに違いない。
それに気づける脚本家(監督さんだけど)の力量はやっぱりすごい。

映画の宣伝パンフを観て一番気になっていた、西公園のシーン。
別に西公園である必要は無かったみたいね。
あれが、逆説的に一番吉祥寺という説明をする必要も無いロケーションだったというのが、
なんだか、おかしいやら悲しいやらホッとしたやら。。。
俺に取っての吉祥寺のNO1スポット故に、あの公園を、あの公園の良さみたいのを全面に出されてしまうのか?!と危惧していたけど、良かった。。。
ケヤキの木は全く写されなかった。。。あのケヤキを中心に据えると、あの場所だけで、映画が出来上がってしまうからね。むしろ中途半端にも出さなかった犬童監督の演出とロケを見る目のすばらしさでしょう。

音楽の事は、先に情報を入れるんじゃなかったな。。。
流れたとたんに「細野さん」と思ってしまうので、とってもいいんだけど、少しだけ画から気持ちが離れてしまった。

綺麗な映画。
やっぱり映画。
分かる映画。

映画という表現が素晴らしい!と思える映画でした。
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