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柳家小三治独演会090328 [ライブ]

一昨年位から、ちょこちょこ落語を聴くようになって、最近ちょこっとだけ思う事があった。
名人と言われる人の高座を生で見ないとな。と。

普段、触れる落語は、ポッドキャストやその他、少々の音源となる。
ただ、この少量を聴いていても、自分の好み、そして噺の上手下手が分かってくる。
例えば、八代目桂文楽や林家彦六の落語は、やっぱり何度聴いても気持ちがいいのだ。
そして、志ん生は、どうやら肌に合わないようだ。という事も分かってきた。
(もし、生で観てたら違うのだろうけど)
正月に立川志の輔の落語を観て、確かに上手いと思った。惹き込まれた。
ただ、あのパルコは、それ以上に舞台全体の作りがすごくて、
落語の枠ではなく、そのショー全体に賞賛と感激を送りたくなった。
そうして、色々なものに触れてきて、なんて言うか、自分の中の評価の基準を持ちたく
なったのだ。故人ではなく現在の。

そんな折、柳家小三治の落語を聞きに行く事が出来た。

聴いていて、まず一番に思ったのは、やっぱり観客を引き込むチカラだ。
間とか、噺の持って行き方とか、その他色々な下世話な言い方でのテクニックが、
すごい。素晴らしい。
マクラも噺も長かったので、途中で、少し気を抜こうが、すぐにさっと噺に戻れる。
それほどに集中力を必要とせずに集中してしまう。
その惹きの強さが素晴らしかった!
また、動作も含めた人物描写の上手さ!
酒を飲み、飯を食らう所は、観ていてお腹が空くし、
代わる代わるの登場人物も今でも頭の中で、声とともに描く事が出来る。
所作ではなく、全体で人物が出てくる。これまた素晴らしい。

そして、なんて言うか、オトナというか江戸っ子というか粋というか、
全身でかっこいいなーと思える人を久々に観た気がした。
悪い意味では無いのだが、前出の志の輔さんでは、まだこの域には達していない。
巧さとかでは無い、もう人としての味なのだ。切磋し、経験を積んだものが持つチカラ。
例えとして適切では無いだろうけど、ミックジャガーのようなかっこよさだった。

噺は2席とも聞いた事が無いものであったのも良かったと思う。
未だに登場人物が頭に出て来る。義太夫のお師匠さん。馬屋の親父さん。
泥棒。子供。
自然に集中出来るというのは本当にすごい。

嗚呼、また会いに聴きに行きたいなぁ。。。
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